読書の秋になりました。今回は、手に取りやすいサイズとページ数、かつ一般の方向けの真珠関連本をご紹介します。

もともとNHKの「美の壺」で放送されたものを書籍にした「美の壺 真珠」（NHK出版）です。文章だけではなくカラーや白黒の写真もふんだんに使われており、読み進めるうちに真珠の知識が自然と増えるような感じです。70ページというコンパクトサイズながら、真珠に関してちょっと物知りになった気分になれます。

当時の放送後には「鑑賞マニュアル」なるものがネット上にアップされて、放送内容をうまく抜粋したものも見ることができました。今もまだアクセス可能で、次のアドレスからお読みいただけます。
「真珠」｜NHK 鑑賞マニュアル 美の壺
https://www.nhk.or.jp/tsubo/program/file125.html

この本は、真珠に関して全くの素人だった私が入社直前か直後に「何か真珠の基礎知識を学べるものはないか？」と探した時に見つけました。幸い、テレビ番組の再放送も見ることができたので、本の内容理解に役立った記憶があります。

今回、久しぶりに読み直してみたところ前半部に真珠の成り立ち、養殖真珠、巻きとテリ等に触れ、中間部で天然真珠やバロック真珠の持つ個性豊かな形、後半部で技巧を凝らしたジュエリーの紹介、そして最後に真珠の歴史といった構成となっており、写真もかなりなページ数になっていることを再確認しました。文章と写真が交互に出てくるので、特に「勉強するぞ！」と身構えなくても気軽に読めてしまいます。個人的には歴史が好きなので、最後の8ページの真珠小史も面白く感じていたことを思い出しました。

金色の真珠の記述はないのが残念なのですが、「ちょっと真珠について知りたいな。ビギナー向けの本はないかな」「あんまり専門的な本は難しそうで嫌だな」という方におススメの本です。書店に置いてあることも多いですが、図書館に収蔵されている場合もあります（今回、私物の本が行方不明になってしまったので図書館で急遽、借りました）。興味のある方は、一度手に取ってご覧になってはいかがでしょうか？